竹の利活用の全て

竹林自然農と自然食
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近年は放置竹林で邪魔者扱いの竹ですが、昔から受け継がれてきた知識をしっかり学んで活用すれば,驚くほど利用価値が高い竹の、その全てを紹介します。

竹の種類

日本には笹も含めると数百種類もある竹の品種ですが、有用な竹は3種類(孟宗竹、真竹、破竹)。

それぞれの品種でその活用方法は様々です。

孟宗竹はタケノコ用の太い竹、真竹は日本古来からある竹、破竹は細くて美しい竹というザックリとした認識で。

孟宗竹(モウソウチク)

孟宗竹
節が1つ
孟宗竹のタケノコ
収穫:3月末~5月中旬

真竹(マダケ)

真竹
節が2つ(上の節は角がない)
真竹のタケノコ
収穫:6月上旬~6月中旬

破竹(ハチク)

破竹
節が2つ(両方の節に角がある)
破竹のタケノコ
収穫:6月上旬~6月中旬

タケノコ

竹の利用で思いつくのは、まずタケノコです。

一般的にタケノコと言えば孟宗竹のタケノコで、春先の3月下旬から5月中旬くらいまで収穫できます。

あまり知られていませんが、孟宗竹のタケノコの時期が終わった5月下旬頃から真竹と破竹のタケノコが収穫できます。

4月以降の孟宗竹のタケノコは灰汁抜きが必要ですが、真竹や破竹のタケノコは灰汁抜きが必要なく、生でも食べられるので水で煮るだけで様々な料理に使えます。

下の写真は真竹と破竹のタケノコの生えている様子です。

真竹のタケノコ
真竹のタケノコ
破竹のタケノコ
破竹のタケノコ

どちらも孟宗竹のタケノコより細く、皮をむくととても小さくなります。

真竹と破竹のタケノコ

エグ味がなくおいしくいただけます。

孟宗竹はイノシシに食べられてたいへんなのですが、真竹や破竹のタケノコはイノシシ被害が少ないというのも利点です。

タケノコを猪にもってかれたー
タケノコは春には絶対食べたい山菜のひとつ。食物繊維が豊富で春のデトックス食材の代名詞です。タケノコ農家の私はイノシシ被害に悩まされています。イノシシの腹が満たされるならそれもいいかとイノシシのためにタケノコを育てる毎日です。

竹皮の利用

タケノコが成長し、竹になるとともにタケノコの皮が脱皮するように落ちてきます。

これが竹皮で、いろいろと利用できます。

竹皮の落ちる様子
孟宗竹の竹皮
破竹の竹皮
破竹の竹皮

竹皮にはタケノコを守るために殺菌作用や保湿作用があり、昔からお弁当の包みに用いられてきました。

おにぎりや生肉、生魚などを包んでおいても雑菌が繁殖しないので、食材を包むのに適しています。

しかも中華ちまきなど、蒸し料理に使うと竹皮の風味が食材に移っておいしいです。

竹皮弁当
竹皮弁当

上の写真は孟宗竹の竹皮で包んでいますが、竹の品種によって竹皮の性質も違います。

竹皮の比較(裏)
竹皮の比較(表)

孟宗竹と真竹の竹皮は黒い斑点のような模様がありますが、破竹にはありません。

孟宗竹の竹皮には細かい毛がありますが、真竹はつるつるです。

一般的に竹皮で食材を包むときは真竹の竹皮を利用します。

真竹の竹皮
真竹の竹皮

真竹と破竹のタケノコは6月にやっと生えてきますので、竹皮の採取も6月の梅雨時期になります。竹皮を採取して梅雨の晴れ間に乾燥させるという手間が必要ですので希少で高価になります。

下の写真のような竹皮を使ったモノづくりが楽しめますので下の記事で紹介します。

竹皮製ヨガマットと猫ちぐらです。

竹皮を利用したモノづくり、ヤミツキ必死の天然抗菌ねこちぐら
タケノコを栽培していると毎年生えてくる竹からたくさんの竹皮が落ちてきて、竹林が竹皮でいっぱいになります。この竹皮をなんとか有効利用できないかと考えるのですが、昔からおにぎりの包みに利用されてきたくらいで、他に思いつきません。...

抗菌性に優れているので汗が染み込んでも雑菌が繁殖せず臭くなりませんよ。

竹皮製鍋敷き
竹皮製鍋敷き

竹皮でワラジも作れます。

スリッパの代わりに裸足でワラジを履いて生活していると、もう手放せません。

足の裏が気持ちよくて気持ちよくて・・・

ニオイもつかないし・・・

竹皮製わらじ
竹皮製わらじ

竹の幹を使ったモノづくりは油抜きが命

竹細工
竹細工

竹そのものを使った竹細工などのモノづくりには、竹を腐らないよう乾燥させなければなりません。竹には油分が含まれているため、この表面の油が水分の揮発を邪魔して水分が抜けず、そのままだと竹は腐ってしまいます。

この油を抜いてやることで腐りにくい竹材ができるのです。

竹の油抜きの工程を紹介します。

1.新月伐採

竹に最も水分が少ない11月と12月の新月期に竹を伐採します。

伐採する竹は4~5年程度経った古い竹です。

新月伐採
11月の新月期は地球上の生命体の生命活動が、1年でもっとも穏やかになる期間です。タケノコ農家の私はこの期間に竹を間引き、竹が弱らないように配慮しています。すると翌年の春、元気なタケノコが顔を出すのです。

2.乾燥

伐採した竹を数週間乾燥させます。

竹の乾燥

3.油抜き

乾燥させた竹を火で炙ります。

竹を火で炙る

すると油が竹の表面に浮いてきます。

油が浮いてきた竹

浮いた油を拭き取ります。

油を拭き取る

この工程を繰り返し、油を抜き取ります。

あまり火にかけすぎると焦げてしまうので注意してねー

油抜きができると脱色され光沢も生まれます。

油抜き後の竹

油抜きしていないモノと比較してみましょう。

油抜き前後の比較

このように油抜きしてさらに乾燥させれば、水分がしっかり抜けて腐らない竹ができあがります。

油抜き後10年間乾燥させた竹が下の写真です。腐らずに綺麗な状態を保っています。

10年間乾燥させた竹

ここまで手間暇かけてやっとモノづくりの材料ができます。

油抜きさえできるようになれば、竹を利用していろいろなモノづくりが広がります。

まずは簡単にできる箸を作ってみました。

腐らない一生モノの箸です。

竹箸

誰でも思いつく、コップや爪楊枝なんかも簡単に作れます。

オススメは竹でできた釘「竹釘」です。

釘と言えば鉄でできているのが一般的ですが、 竹は縦方向への荷重に対してとても強いので、想像以上に釘として使えます。

そしてなにより、竹釘は自然に還ってくれるので、燃やした時に金属のように燃え残ることもありませんし、木工や養蜂の巣箱づくりなど、様々な場面で重宝します。

竹釘
竹釘

さらに、古くから建材として竹は利用されてきました。

土壁の中には竹小舞という油抜きした竹が編み込まれており、100年以上も腐らずしっかりとした壁を保ってくれます。

囲炉裏の上には煙返しとして竹があしらわれており、何十年も燻された竹は非常に高価です。

とにかく、竹は昔から様々利用されてきましたが、基本は油抜きで、作る手間より材料の準備である油抜きの方がはるかに手間がかかります。

竹の枝を使ったモノづくり

竹の枝は七夕の短冊くらいしか利用方法が思いつかないかもしれませんが、意外に使えます。

下のような枯れた竹の枝を集めて、・・・

枯れた竹

枝だけ切り取ります。

竹の枝

この枝でさきほどの竹釘も作れますが、たくさん集めて日本庭園なんかで見られる竹垣まで作れてしまいます。

竹垣

竹水

竹の活用はタケノコや竹細工だけではありません。

竹から奇跡の水といわれる「竹水」が採取できます。

詳しくは以下の記事を参照してください。

奇跡の「竹水」を飲んで水の有難みを感じよう
竹水をご存知でしょうか。1年のうちでたった2週間ほどの期間しか飲むことのできない奇跡の水。その効能や作り方を紹介します。

竹炭、竹酢液

竹炭

竹で作った炭は一般の木炭より微細な構造をしており、消臭効果などに優れているため部屋に置いておけば空気が常に澄んだ状態を保てます。

竹炭を作る工程でできる竹酢液も重宝します。

竹炭を作る工程も、まずは新月伐採から油抜きが基本で、準備にとても手間暇がかかるんです。

作り方は別記事で。

油抜きした竹筒に竹炭を入れて部屋の隅に置いておくと、部屋中の空気がいつも澄んだ状態で森林浴しているみたいですよ。

竹筒に入った竹炭

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