ため息で通勤した道

道お金と仕事

通勤の記憶

私が大学を卒業して初めて入社した会社。

その会社は通勤に不便なところにあって、毎日片道2.5kmもの道を駅から歩いて通った。

そういえばスーツに革靴で歩くのがたいへんになって、途中から運動靴に変えたっけ。

その運動靴も1年以上経つとボロボロになったことを思い出す。

その会社は仕事がキツくて、3年で辞めてしまった。

それでも3年間、晴れの日も雨の日も、毎日歩いて通勤した。

思い出深い道で思い出が溢れ出す

そんな思い出深い道を、最近歩くことがあった。

途中に公園があって、その会社を辞めてもうすぐ8年が経つ今、再び訪れた。

「・・・・・・」

懐かしさに立ち尽くしてしまった。言葉にできない思いが胸に込み上げた。

その公園には梅の木があって、2月頃、美しい花を咲かせてくれた。

会社に行くのが嫌だったので、この公園で時間ぎりぎりまで梅の花を眺めて過ごしたっけ。

梅の花

辞めたくて辞めたくてしかたなかった会社。

ストレスに潰されそうになって、通勤途中で引き返したい思いに駆られるほど会社が嫌だったんだけど、たぶんこの道を歩いたおかげで3年間耐えられたんだ。

公園で、当時感じたひとつひとつの感情が、よみがえる。

この場所でしゃがみこんで、こんなこと考えていたとか、この芝生の上に寝転んで、空を見上げていたとか、この小川のこの場所から手を洗ったとか、

当時にタイムスリップしたかのように、思い出す。

その後、公園を出て駅まで歩こうとした。

途端に道がわからなくなった。

駅までの道を忘れてしまった?

たしかに路地裏のややこしい道だったのだが、まさか思い出せないなんて。

思わず笑ってしまった。3年間も毎日毎日通った道なのに。

結局、駅にはたどり着けたけど、当時通った道は思い出せないまま。

そんな自分が、おかしかった。

改めて、思い出は宝物

この日感じた様々な思いは、おそらく会社に通うことが嫌でなかったら、感じられなかったかもしれない。

あのころの辛かった思い出が、今の感情を深い深いものにしているようだった。

やっぱり思い出って大事。

楽しかったことも悲しかったことも。

それら全てが人生を作っていくんだと思う。

次は、会社を辞めていった後輩の話。

会社を辞めていった後輩へ
会社の後輩が退職して、セミリタイアという生き方があることを知りました。お金のためだけに働いているのなら、それは悲しいことのような気がします。たった100年足らずの短い人生で、生まれてきてよかったと思えるような生き方ができれば。

退職代行EXIT

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