タケノコの無人販売を始めて11年目の春、毎年この時期が楽しみだったのに、初めて盗まれて落ち込んだ。
タケノコの無人販売開始
その年は3月上旬からたくさんのタケノコが収穫できた豊作年。
3月の休日、朝早くから起きてたくさんのタケノコを収穫し、いつものように下の写真のような無人販売を実施中だった。
いつも無人販売は、私が近くにいるとお客さんが緊張されるといけないと思い、必ず販売場所から離れるようにしている。
ホントに完全無人販売状態。
その時もタケノコを置いて、なんとなく販売所前に車がつける気配を感じて、離れた。
そして、その30分後。
販売所に戻ると、たくさん置いておいたタケノコが全く無い?!
全部売れた?と竹筒を見てみると、下の写真のような状態。
12円?
うーん、たぶん盗まれたっぽい。
12円はカモフラージュというか、見つかった時に入れ間違えたという言い訳をするためかな。
表記されてる金額を見間違えたのかと思いたかったけど、どう考えてもありえない。
これを見て、12円と見間違えるわけはないし、実際、その後のお客さんは200円入れてくれたし。
うーん。なんか、落ち込む。
お金の問題ではなく、なんか辛かった。
今後について
正直、この1回の経験で、無人販売を辞めようかと思った。
でも、毎年このタケノコを楽しみにしてくれてる人もいる。
実際、盗まれた直後に再び掘って置いておいたら、今度はちゃんとお金が入っていた。
お礼の一声をかけてくれる人もいる。
足の不自由がお爺さんが車いすで息子さんに介助されながら、毎年買いに来てくれる。
やっぱり続けようと思った。
ばあちゃんの体験談
そういえば、今は亡きばあちゃんが、泥棒に入れらた時のことを話してくれたことを思い出した。
夜中に泥棒入られてゴソゴソしている泥棒をじいちゃんが捕まえようとすると、ばあちゃんは、「泥棒さんも困ってるだろうから、盗ませてあげ」と見逃したという。
実際は、コワかっただけなのかもしれないけど、なかなか広い心だなと思ったことを思い出した。
ばあちゃんの血を受け継いでいる私も、ばあちゃんにあの世で顔見せできるよう、もう一度頑張ろうと思った。
翌週のこと
タケノコを盗まれた翌週、下のように注意書きをして、またタケノコの無人販売をした。
もう盗まないでください、と書いた。
その日の夕方、400円分のタケノコが無くなっていて、お金を入れる竹筒を見ると、1,400円も入っていた。
とにかく、1,000円多く入っていることは確か。
だれか、善意の人がかわいそうに思って入れてくれたのか、先週盗んだ人が入れたのか。
どちらだろう。
どちらにしても、とても気持ちが救われた。
ホッコリ。
最後に
盗まれたときはとても落ち込んだけど、なんか貴重な経験をした気がした。
クリスマスの温かい経験もそのひとつ。
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