地球温暖化による気候変動に警鐘を鳴らし続けるグレタ・トゥーンベリさん

グレタ地球環境問題

グレタ・トゥーンベリさん

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんは15歳の時に毎週金曜日に学校を休んでスウェーデン議会の外で地球温暖化対策を呼び掛ける活動を独りで始めました。

地球が危機的状況にあるのに大人たちは何も対策を起こしていないことに警鐘を鳴らしたのです。

国連では各国が地球温暖化対策を話し合っているフリをしていて、人類が絶滅するかどうかの瀬戸際で、それでも世界の国々はお金や経済発展を優先させる、そんな大人たちに呆れ、そのツケは子供たちに押し付けているという事実を真正面から訴えています。

そのストライキは全世界に共感を呼び、世界中の多くの学生がストライキを起こしています。

国連気候変動サミットにおけるグレタさんの演説

私が伝えたいことは、私たちはあなた方を見ているということです。そもそも、すべてが間違っているのです。私はここにいるべきではありません。私は海の反対側で、学校に通っているべきなのです。

あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。よく、そんなことが言えますね。あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました。

それでも、私は、とても幸運な1人です。人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。

なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。

30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。なのに、あなた方は、事実から目を背け続け、必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て「十分にやってきた」と言えるのでしょうか。

あなた方は、私たちの声を聞いている、緊急性は理解している、と言います。しかし、どんなに悲しく、怒りを感じるとしても、私はそれを信じたくありません。もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こしていないのならば、あなた方は邪悪そのものです。

だから私は、信じることを拒むのです。今後10年間で(温室効果ガスの)排出量を半分にしようという、一般的な考え方があります。しかし、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は50%しかありません。

人間のコントロールを超えた、決して後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。

50%という数字は、あなた方にとっては受け入れられるものなのかもしれません。しかし、この数字は、(気候変動が急激に進む転換点を意味する)「ティッピング・ポイント」や、変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして公平性や「気候正義」という側面が含まれていません。この数字は、私たちの世代が、何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしない技術で吸収することをあてにしているのです。

私たちにとって、50%のリスクというのは決して受け入れられません。その結果と生きていかなくてはいけないのは私たちなのです。

IPCCが出した最もよい試算では、気温の上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は67%とされています。

しかし、それを実現しようとした場合、2018年の1月1日にさかのぼって数えて、あと420ギガトンの二酸化炭素しか放出できないという計算になります。

今日、この数字は、すでにあと350ギガトン未満となっています。

これまでと同じように取り組んでいれば問題は解決できるとか、何らかの技術が解決してくれるとか、よくそんなふりをすることができますね。今の放出のレベルのままでは、あと8年半たたないうちに許容できる二酸化炭素の放出量を超えてしまいます。

今日、これらの数値に沿った解決策や計画は全くありません。なぜなら、これらの数値はあなたたちにとってあまりにも受け入れがたく、そのことをありのままに伝えられるほど大人になっていないのです。

あなた方は私たちを裏切っています。しかし、若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目は、あなた方に向けられています。

もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。「あなたたちを絶対に許さない」と。

私たちは、この場で、この瞬間から、線を引きます。ここから逃れることは許しません。世界は目を覚ましており、変化はやってきています。あなた方が好むと好まざるとにかかわらず。ありがとうございました。

この演説を聞くと、私たち大人は耳が痛いです。

私も高校生くらいのころ、彼女と同じようなことを思っていました。

今自分が大人になり、子供たちに美しい地球を残してやれないことの罪を深く感じています。

地球温暖化対策は今後10年間で二酸化炭素排出量を半分にしようという考えで進んでいますが、それでは気温上昇を1.5℃以内に抑えることができないことをグレタさんは指摘し、「大人たちの嘘」に子供たちは気づき始めていると訴えています。

このような彼女の指摘に対して、各国はまともに答えることができません。

恥ずかしいことです。

SDGsについて考えてみる

SDGsってご存知でしょうか。

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2030年までの15年間で達成するために掲げた目標です。

外務省ホームページによると、

持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

<SDGs17の目標>
1.貧困を無くそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

これら17の目標とそれぞれの目標に対して計169の具体的なターゲットが設定されています。

この17の目標を見て、環境保全に関する項目はたった3つ(13、14、15)だけ?と思いませんか。

環境保全が達成されれば自然に良くなっていく項目もあるような気がするんですが、というか環境が保たれなければ目標を達成しえない項目ばかりのような気がします。

例えば「安全な水とトイレを」の目標は海と陸の豊かさが守られていないと達成できないと思います。

これらが並列に書かれていることに違和感を感じます。

他の項目を差し置いてでも、まず13~15に取り組まないとと思います。

結局、国連ではこの程度の内容しか提案できないということでしょう。

グレタさんの主張はこのような子供だましを続ける事は止めましょうということです。

「環境保全」が第一優先なのに、それでは多くの人が納得しないからと「持続可能な経済成長」と並列させるという妥協案にしか見えません。

さいごに

グレタさんは地球温暖化による気候変動対策を中心に訴えていますが、同じくらい深刻なマイクロプラスチックによる海洋汚染も深刻です。

解決すべき課題は山積みです。

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以前も書いたけど、高校生の頃の自分は「地球温暖化を防ぐために大人になっても車に乗らないようにしよう」と思っていた。あの頃の自分は、車に罪悪感なく平気で乗る大人が嫌いだったし、みんな自分のことしか考えてないんだなと全ての大人を見下し...

コメント

  1. kikorino365 より:

    初めまして。kikorino365と申します。

    自給自足ブログランキングから飛んできました。

    不食の記事、大変興味深く拝読しました。

    昔のヨガの達人たちは不食も実践していた、

    と本で読んだことがあり、そういうことだったのか、

    と納得しました。

    gatekeeperさん、のお蔭で新しい世界が広がりそうです。

    ありがとうございます。

    本屋さんで不食の本を見た時は、

    「胡散臭い・・・」と思ってたんですけどね。

    私も自然農に興味あり、自宅の庭で取れるニラとかハコベ

    とか、三つ葉、とか食べています。

    今度、大豆づくりにも挑戦しよう、と思ってます。

    それから、竹のお箸、手作りされてますよね?

    あれを販売する予定はないのですか?

    ぜひ、欲しい、と思いました。

    では、まだまだ、読みたい記事が有るので

    ブクマ、させていただきますね。

    • カリスマ社会福祉士gatekeeper より:

      貴重なコメントありがとうございます。

      不食に興味持っていただけて嬉しい限りです。

      大豆はおすすめですよ。ぜひ。

      年が明けたら私も味噌作りせねばと計画しております。

      竹箸は10年モノの竹を材料に作っていますので数量限定になりますが、せっせと作っております。
      販売できそうなほどたくさんできれば、またよろしくお願いいたします。

  2. kikorino365 より:

    gatekeeperさん、さっそくお返事ありがとうございます。

    竹水の記事も読んでみました。

    私は竹水の存在を知りませんでしたので驚きです。

    そんな素晴らしい水が有るなんて!

    一度、ぜひ飲んでみたい!!

    gatekeeperさんが何かワークショップなどしておられたら・・・

    ぜひ、参加してみたいです。

    北九州市に住んでおりますが、たけのこの産地です。

    灯台下暗し、かも知れません。竹林公園にも

    足を向けてみようと思います。

    それから、本当に感謝申し上げたいのですが、

    甲田光雄先生の本を読み、小食を実行してみて、

    諸々の不調が軽くなり、心がウキウキして(理由もなく)

    自分でもびっくりしています。

  3. gatekeeper より:

    竹水の記事を読んでいただけて嬉しいです。

    飲むとホントに若返るんです。

    化粧水のように肌に塗ってもいいですよ。

    北九州の方はタケノコの猪被害は大丈夫でしょうか?

    例年こちらでは4月にタケノコ掘り放題のイベントとかやるんですが今年は猪にすでに食べ放題されて、4月に収穫できるタケノコが残らない感じが、、、

    1年かけて頑張って手入れしてきたのに( ;∀;)

    たくさん収穫できそうならブログで告知したいのですがどうなるか、、、

    ゆくゆくは竹水の取水ツアーなんかも企画できればと考えております。

    甲田療法はオススメです!
    ポイントは2つ、「少食」と「体の歪み解消」です。

    腹八分目を心掛けながら、木枕に平床、金魚体操などなど、私も無理のない範囲で取り組んでいます。

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