黒猫を飼っている。
名前はクロ。
まだ、乳飲み子だった捨て猫のクロを大切に育てていた。
突然の別れ
別れは突然やってきた。
その日、いつものようにクロは僕たち家族が夕御飯を食べるのを眺めていた。
すると突然「にゃおーにゃおー」と、雄叫びを発するように鳴いて、体を硬直させた。
ただ事ではないと感じた僕たち家族は、クロの元に集まり、体を撫でたり、「クロ!クロ!」と呼び掛けたりした。
が、クロの体はどんどん硬直し目の焦点も合わなくなっていった。
本当に一瞬の出来事だった。
絶命しているのがわかった。
固くなったクロの体を抱き上げ、微かな望みにかけるように冷たくなっていくクロの体を温めた。
戻ってくることはなかった。
クロが亡くなった事実を認識し、実感が伴ってくると、涙が溢れだした。
クロとの思い出が頭の中でフラッシュバックしては消えた。
いつも、道の真ん中で帰りを待っていてくれたクロ。
家族がケンカをしていると、必ず間にはいって「にゃ~」と鳴いてくれたクロ。
廊下で無防備に仰向けに寝ていたクロ。
僕が寝ているとお腹の上に乗ってきてくれたクロ。
そんな日常がもう二度と戻らないと思い、また、涙が溢れた。
その日の夜はクロと一緒にねた。
固くなった手を繋いで寝た。
また、何度も涙が溢れた。
翌朝、家族みんなでクロを庭に埋めた。
涙が止まらなかった。
僕たち家族が生きてる限り、クロは心の中で生き続けると思った。
かけがえのない思い出をありがとう
天国に行ったクロへ。
今まで一緒に暮らせて楽しかったよ。
たくさんの幸せをありがとう。
僕たち家族はキミのおかげでみんな優しい気持ちになれました。
キミは幸せでいてくれたかな。
僕たち家族の一員で幸せだったかな。
また、天国で会うことができたら、その答えを聞かせてほしいよ。
猫の保護活動
クロからは死の意味を少し教えてもらった気がします。
そして、クロからもらったたくさんの思い出を糧に、猫の保護活動も始めました。
とくに障害や病気を持っている引き取り手の無い猫を保護しています。
次は、片足の無い白血病の猫の紹介です。
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