登山のススメ
自宅から10km程のところに、標高400mくらいの山がある。
いつも、病んでくるとこの山に登る。
自然に助けを請うために。
携帯電話もスマホも、タブレットもデジタル時計も、電子機器を一切持たず、自分の身ひとつで山に登る。
登山道が整備されているが、道中、人に会うことも無く、会うのはイノシシと野ウサギくらいか。
ゴッツイ木が何本も自生している。
「お前はこの山で100年以上も生きとるんやなー」
「俺なんてたった30年、まだまだガキやなー」
木に語りかけながら、また登る。
ゆっくりと流れる時間の中で、やさしい木漏れ日を浴びながら、黙々と登る。
途中、流れている沢で水を飲み、汗を拭き、生えている苔の美しさに癒される。
美しい水は本当に宝だ。この水を作っているのは森。森は命の源なんだ。
汗だくのシャツを脱いで洗って干す。
裸のまま、また、登りだす。
マイナスイオンいっぱいの木々の中、澄んだ空気を全身に浴びながら。
山頂で空の青さに気づく
自宅からたっぷり2時間かけて、ようやく山頂までたどり着く。
秋の風を体いっぱい吸い込んで、全身がリセットされる。
山頂から小さく小さく見える人、車、住宅街・・・
こんな小さいもののために悩んでいる自分の小ささ。
山頂から見た空は、とても高く、とても青かった。
「空ってこんなに青かったんだ」
山に登るたび、何度も何度も味わってきたこの思いを、今日も感じることができた。
もう一度、がんばってみようと思った。
与えてもらった連休は、この一回の感動で十分有意義なものになった。
こんなに美しい時間を過ごさせてもらったのだから。
こんな経験の積み重ねで、人生は繋がっていく。
山に感謝。
ありがとう。また来ます。
今日一日が楽しくて良かった。
今を生きる
30歳になって学んだこと。今を生きることの大切さ。「今日は今日だけでいいのです」。そう思って毎日生きています。
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